【クリニック】開業後に失敗する5つのパターンと対策|建築事例まとめ
多大な資金と労力、時間をかけて開業したクリニック。開業後、すぐに軌道に乗るのが理想ですが、うまくいかないことも珍しくありません。人生をかけた開業というチャレンジを失敗という形で終わらせたくない…とは思うものの、どのように対策をしておけば良いのか、何に注意すれば失敗せずに経営を続けることができるのか、わからないことがたくさんありますよね。
そこで今回は、クリニック開業後に多い失敗パターンと合わせて、失敗しないためにできる準備、開業後成功されているクリニックの施工事例をご紹介します。実際にどんな失敗パターンがあるのかを把握しておけば、同じような失敗を避けることができます。無理なくクリニック経営を続けていくためにも、これからの開業計画にぜひお役立てください。
コラムのポイント
・経営の知識が足りない、開業場所のニーズが掴めていない、といった開業に失敗するパターンをあらかじめおさえ、対策を講じておきましょう。
・『失敗』という道に進まないためにも、失敗事例を参考にしながら、まわりのクリニックと差別化できるおしゃれなクリニックの開業準備を進めていきましょう。
クリニック開業後に失敗する5つのパターン
↑この写真は失敗例とは関係ございません。
クリニックの開業後に陥る失敗例として多いものを、順番に５つご紹介します。
パターン① 経営の知識がもっと必要だった
患者さんに接することがほとんどだった勤務医時代とは異なり、独立開業すると多くの経営スキルが必要になります。しかし経理や労務管理、財務管理、人材育成にマネジメント、マーケティングなど多くの問題や課題がのしかかる中で診察をして…という毎日を繰り返していると、新たな学びに投資する時間をとることが難しくなります。
経営がうまくいかず余裕がなくなってしまうと、普段の仕事でもミスをしてしまうなど悪循環に陥ってしまいます。開業後は忙しさに押しつぶされそうになることを想定して、あらかじめ時間をとり経営知識を深めておくことが大切なのです。
パターン② 開業場所の特性とニーズが掴めていなかった
人通りの多い場所に開業をすれば、患者様は足を運んでくださる。一見最適な選択のように感じられますが、人が多い場所だからといって患者様が集まるというわけではありません。クリニックのコンセプトやターゲット層によって適した場所は異なりますし、昔から愛されているクリニックが近くにあれば、そこから移動してきてもらうのは至難の技です。
立地ありきで開業を決めるのは危険です。開業予定地は、開業を計画しているクリニックの特性と合っているのか、地域住民のニーズに合わせた設備が盛り込まれているか、など事前に確認しておきましょう。
パターン③ こだわったのに設備の使い勝手が悪い
クリニック開業を進める中で、こだわった内装を考える過程はとても楽しいもの。しかしこだわったにもかかわらず、投入した高額な医療機器の使い勝手が悪い、検査室の広さをもっと広くしておけばよかった、など設備に関する後悔は後を経ちません。
設備の使いやすさは、仕事の効率化やストレス軽減にダイレクトに繋がります。頭に描いている内装イメージが、実際に使いやすい内容になっているかどうか設計時にしっかりと確認しておきましょう。
パターン④ スタッフの定着率が悪い
開業すると、目の前の患者様のことだけでなくスタッフにも目を配る必要があります。クリニックを支えてくれるスタッフだからこそ大切にしたいものの、定着率が悪ければ採用や育成、コミュニケーションに時間と労力を奪われてしまいます。勤務医時代は全く気にしなくてよかったような人間関係に振り回され、こんなはずじゃなかった…と後悔される方も多いようです。
雇用条件や職務内容によってスタッフの定着率は変わりますが、意外と大きな影響を与えているのが職場環境です。しっかり休憩できるスペースある、個々のロッカーがある、余裕のある着替えスペースがある、といった働くための環境が整っているかどうかは、スタッフにとってはとても大切なことなので、クリニック設計時に考慮しておきましょう。
パターン⑤ 患者様目線が欠けた設計になっていた
自分たちの希望や理想をクリニックに反映させることも大切ですが、患者様目線に立っているかも重要です。例えば、小児クリニックなら子ども連れで入っても無理なく用を足すことができるトイレの広さになっているか、小さな子どもが安心して過ごすことができるキッズスペースがあるか、など患者様はしっかりとチェックしています。
カウンセリング内容を他の人に聞かれたくない、段差のないバリアフリー設計、診療で上を向いた時に眩しくない照明設計、といったクリニック側の目線だけでは見落としがちなこともしっかりと設計に反映させているかどうかで、選ばれ続けるかどうかが変わります。
↑この写真は成功事例です。
クリニック設計施工に関しては、自分たちだけでは見落としてしまうような小さな配慮ができる実績の多い会社とともに計画を進めていくと安心です。
クリニック開業を失敗しないためにできること
↑この写真は成功事例です。
苦労して開業したクリニックを失敗しないためにも、意識しておきたいポイントをみてみましょう。
患者様やスタッフとの信頼関係の構築
クリニック開業に向けた準備や経営を始める中で直面する数多くの決断は、自分ひとりで行うものです。
しかし決断以外のことも全てひとりで行うことはできません。携わってくれるスタッフや業者の方、多くの人が関わる中で、クリニックは存続することができます。失敗、廃業に陥る多くのクリニックには、スタッフとの関係性構築がうまくいっておらずトラブル増加、スタッフ育成に関する負担が大きい、クリニック内の空気が悪い、といった共通点があります。この状態に陥らないよう、定期的にコミュニケーションを取ったりこまめにヒアリングをしたりして良好な関係性を築いていくことが大切です。
また、足を運んでくださる患者様との関係性構築も大切です。患者様の定着度や満足度はそのままクリニックの評判になります。マイナスイメージを持たれないような接し方、言葉の掛け方を今一度振り返っておくと良いでしょう。
強みを明確にしてやらないことを決める
『なんでもできます！』というクリニックよりも、『子どもの歯に関しては任せてください』『呼吸器以外は専門外です』というクリニックの方が、患者様には選ばれます。選ばれる理由がなく失敗してしまった…ということのないように、過去の経験や専門性を活かして、強みを明確にして診療内容を決めていきましょう。
▶︎エステ療法&レディースクリニックで差別化を図ったこだわり空間
また、やらないことを決めるというのも大きなポイントです。専門外の分野をしっかりと手放すことで、本当に貢献できること、クリニックとして求められることに専念することができます。構想段階でしっかりと強みを書き出し、方向性を明確にした上で経営計画を立てていくと良いでしょう、
広告効果も備えた内装づくり
SNSが発達した現代では、例えクリニックでもただ開業するだけでは人は集まってくれません。チラシやポスターといった近隣住民にアピールする広告を打つだけでなく、SNSでも認知を広げていくことが大切です。
特に若年層をターゲットとしているのであればなおさらです。今や『検索され購買に至った人が拡散することで、認知が広がる』というように購買行動は変化しているため、こだわったおしゃれな内装のクリニックに仕上げておくことで、自然と差別化された情報を拡散しやすくなるのです。
▶︎クリニックの内装選びはビジネスの要｜困った時のQ&A７選
クリニックの施工事例
それでは、秀建が手がけたクリニックの施工事例をご紹介します。
予防からはじめる整形外科
クライアント 平井倫世 様
業務内容 施工
曙橋駅より徒歩3分の整形外科『予防からはじめる整形外科 T CLINIC Ichigaya』というリハビリテーションクリニックを施工いたしました。
全面吹付塗装で仕上げ、表情のある内装に。特にこだわり抜いて仕上げた壁面は、高級感と温かみが共存した質感に仕上がりました。
歯科クリニックを子ども向けにリニューアル
クライアント 吉井矯正歯科クリニック 様
業務内容 設計・施工
商店街の一角にあったクリニックを、こども歯科医院としてリニューアル。
『子ども自ら進んで訪れる場所にしたい』というお客様のご要望を実現するため、クリニックの顔である待合と受付は造作家具や意匠を凝縮させました。診察室は部屋ごとに全く違った色遣いに仕上げ、まるでテーマパークのような非現実的な空間に生まれ変わりました。
クリニック開業を成功させるなら…
失敗という道に進まないためにも、失敗事例を参考にしながら、まわりのクリニックと差別化できるおしゃれなクリニックの開業準備を進めていきましょう。
『秀建』は施工のプロフェッショナルだからこそ、オーナー様のニーズに合わせた工事を進めていくことができます。クリニック開業における不安や疑問などはお気軽にお問い合わせください。
